2019/01/09
同じ
母には姉がいる。縁を切っているが…。
その姉は、(私の叔母)娘が二人。
幼い頃、そこの家に遊びに行ったことがある。冬の寒い日だった。
夕方、駅から皆でその家に行くことになった。歩いてかなりの距離だ。
「ヒロエは歩いて行きな。お前は歩きだ。」
泣きそうなヒロエちゃん。妹のヤスエちゃんは、暖房の効いたクルマに中でぬくぬくと座っている。
後の全員はクルマだ。
「今、ヒロエをちょっとヤッてるんだよ。」
とニヤリと笑った叔母。
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ものすごい違和感を感じたのを覚えている。
ヒロエちゃんは、何か悪いことをしたの???
さーッと、心に冷たいものが広がったのを覚えている。でも、それを言ってはいけない様な気がして、黙っていた。
楽しいはずのない車内。でも、みなさん、何もなかったかのようにしている。
というか、この方々の中では、普通のことだったのではないか、と今は思う。
今、叔父は亡くなり、叔母は、80を超えて、ヒロエちゃんの家に住んでいる。
ヒロエちゃんとは犬猿の仲だそうだ。
孫に
「おばあちゃんはこの家を出て行って」
と言われたという。
叔母は自営業だが、その土地、社屋はヒロエちゃんが買ったそう。仕事もヒロエちゃんが切り盛りしている。にも関わらず、弁護士を入れてでも、妹のヤスエちゃんに会社を継がせるつもりらしい。
ヤスエちゃんは、離婚し一人暮らし、仕事も何をしているのやら…。
幼い頃には、ヤスエちゃんには友達がいないからと、私に文通をしてくれと叔母に言われたこともある。
ヒロエちゃんは、「私はいつも、ものさしでひっぱだかれながら育ったから」と言っていたそう。
私も知っている。なにかと「ヤスエはすごいヤスエはすごい」と、ヤスエちゃんのことを褒めていた叔母。
ヒロエちゃんの話は聞いたことがない。
ヤスエちゃんは、ひとりで何もできない。電話さえできない。
これはね、叔母はヤスエちゃんが、何もできないことを心の底で知っていたからではないかと、思う。
ああ、叔母、あなたも同じだったのですね。
毒母と。
両方を同じように可愛がれない。
私は思う。毒母も同じように育ったのだろう。
母は、五人兄弟、でも、全てと縁を切っている。遺産の問題で。
私が高校の時、電話で、怒鳴り合いをしていた兄弟五人。修羅場だ。
が、他の兄弟は、今は、何かと繋がりがある様だ。母だけは、連絡も来ない。
恐るべし徳のなさ。
毒母は、今でも、家の勝手口に野良猫が来ると、一匹だけ可愛がる。他の猫をホウキで、ひっぱだく。憎ったらしいと。
その顔。その声。それを見て心が張り裂けそうだよ。
猫くらい平等に可愛がれよ。
どうせあげているのは、残りモノ。
一回殴られた猫は、二度と来ないそうだ。
そうだよ、二度と、来ないよ。
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コメント
「一回殴られた猫は、二度と来ないそうだ。
」→私より、猫の方が賢い…、虐待されても耐えるしかなかった。
そうだよ、二度と、来ないよ。何故?
「」
2019/02/07 17:23 by URL 編集
Re: 同じ
自分の意思を第一に尊重することができるようになりました。
気がついたら、50年経っていました。
2019/02/07 17:51 by Dahlia URL 編集