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四つのゼリー

四つのゼリー


母の妹の民子おばちゃんとその息子コウジとヒロフミが遊びに来た。
ヒロフミは私のひとつ年下。
当時は皆幼稚園児だった。

母は、作ってあったゼリーを出した。
コウジ、ヒロフミ、私の弟、そして私、と、子供は四人。
「あ、ゼリー、4つしか作ってなかった。」
母は、民子おばちゃんと子供3人にゼリーを出した。私にはない。

「足りないなら、いいよ、私はいらないよ。子供たちみんなに食べさせようよ。」
民子おばちゃんはそう言った。

すかさず、母が、
「幸子は、我慢しな。一番お姉さんだから。」

緑色のゼリーは、大事そうにガラスのお皿に乗っかって、
小さなスプーンが添えられた。

わあぁ〜!
みんなの歓声が上がる。

春だったと記憶している。

幼稚園年長になったばかり。

4つのゼリー。

「あんたは、我慢ね。」

私は、隣の寝室へ飛び込んで泣いた。
わんわん泣いた。

母が、怒っている。

民子おばちゃんが来た。
「かわいそうだわよね。まだ、5歳だもの。おばちゃんはいらないから、サッちゃん食べな。いいから…。」

「いいのいいの、我慢させれば。そのくらいのこと。何よ!!みっともないんだから!!」


子育てを経験した自分が、今それを考えると、そんなことは絶対できない。
二十歳の息子にも、それはしない。
友達の分はあって、息子だけにはおやつがないなんて…。


ゼリーの問題ではないんだ。

泣いている私を横目に、
皆はゼリーを食べたのかどうか…。そんなことは覚えていない。

「ほっておいていいから!みんなで食べて!」
と母が、すごい剣幕で言ったのを覚えている。
わがままなんだから。本当に、嫌な子。



皆が帰ってから、また無視が始まった。
何日も…。

私は、繊細すぎるのだろうか?
母は正しいのだろうか。
こんな毎日だった。
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コメント

同じです。あなたが繊細な訳じゃない。あなたのお母様がわざとゼリーを4つにして、虐待しただけ。ちなみに私は感受性の強い子と虐待されてました。ゼリーじゃなくても、子供じゃなくても泣きますよ。人の悪意を感じたら、大人でも泣きますよ。その悪意が実の母親からなら余計です。あなたは泣けただけ偉いです!私はもう生まれてから毎日の事だったので、途中から何の感情もわかなくなり、お客様が、帰られた後に虐待されるので、お客様の前では泣かなくなりましたから。あなたは泣いたから、おばさんが気付いて味方してくれた。

No title

あまりにも悲しくて、胸が詰まります。
どんなに辛かったでしょう。

言葉がないです。

泣きながら書いてます、これ。
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プロフィール

ダリア

Author:ダリア
可愛くない私を、嫌々育てた母。仕事第一の父。そして溺愛された弟。病んでいく私。
ネグレクト、被虐待児のいく末です。

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