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お見舞いお断り

もう親族を呼んだらどうかと言う話になり、葬儀をコロナがあるから家族葬で、と言う話ならば、父の兄弟四人に連絡をし、



「コロナで葬儀は、内輪になるので、もし、お別れをしたいと思ってくださるならば、今のうちに…と、連絡を入れていた方が…」と、母に言った。




しかし、実際電話した母の話はこうだった…。




「もう、主人が、そろそろで…。でもね呉々も、お見舞いなどは…。もう大変だから。コロナですし、お互い様にしましょう。私の体調は……云々……。(ここが最も長い)で、もう皆大変だから、これで、もう、お知らせだけ。いえいえ、○さんがどうしても逢いたいと言ってくださったけれど、お断りしてるから。呉々も来ないでください。ええ、もう、それで…。じゃ。」




では、葬儀でお別れをしたいと思う人もいるだろう。が、家族葬になることも言ってはいない。
廊下で聞いていた息子が、私とダダを呼んで三人でこれを聞いた。息子は、寝室に母を呼び、母に意見した。








「おかしいよ。じいじがかわいそうじゃないか。




葬儀も来るな、見舞いも来るなってこと?!」
息子は泣いていた。










ごめん息子よ。








が、父のすぐ上の兄だけが、いとこと共にすぐ来てくれた。




叔父の姿が、父にそっくりで、私は不覚にも、泣いてしまった。
おじちゃん、みんな来てくださってありがとう。
そう言ったら、おじちゃんは私の肩を抱いてずっとずっと私の頭を撫でていてくれた。
帰るまでずっとずっと。




そして、父の手を握って、肩を撫でて、ちっとも帰らなかった、おじちゃん。




『さ、お父さんまたこよう。ね、また来るね。お父さん。』といとこがと促したが、おじちゃんは帰ろうとしなかった。








しばらく、父を撫でていた。




すると朦朧とした意識の父が、手を握り返したのだ。




おじちゃんは、頷いて席を立った。
すると、なんと、みんなに父は手を振った。




「dolceちゃん、これね、もうわからないかもしれないと思って、香りの良い花を選んで作ってもらったの。だから、おじちゃんの枕元に置いてあげて…。」
どうもありがとう。私の高校の先輩でもあるいとこ。








母はなぜお見舞いを断るのだろうか。




きっと、母には最後に会いたい人はいないのだなと、
私には思えた。

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ダリア

Author:ダリア
可愛くない私を、嫌々育てた母。仕事第一の父。そして溺愛された弟。病んでいく私。
ネグレクト、被虐待児のいく末です。

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